高配当株を始めたいけど具体的にどの銘柄を組み合わせればいいのか悩んでいませんか?今回は、予算100万円で今すぐ実践できる「堅実な高配当株ポートフォリオ」の具体例を公開します。大型株を中心に、セクターを分散させながら安定した配当収入を目指す、初心者にもおすすめの構成です。
また今回ご紹介する銘柄はすべて新NISAの「成長投資枠」対象です。非課税メリットをフル活用して、効率よく資産を増やせるプランともなっています。
ポイントは以下の5つです。
- 配当利回り3.5%以上
- 銘柄セクターを分散
- 大型株を中心に選定
- 割安株を選定
- 安定配当方針と実績
これらのポイントを押さえることで、リスクを抑えつつ安定した資産形成が可能になります。少額から分散投資を実現する手段として、次に紹介する単元未満株の活用も効果的です。
通常100株単位でしか買えない株を1株から購入できる仕組みで、SBI証券の「S株」や楽天証券の「かぶミニ」などで利用できます。少額でも複数銘柄に分散投資できるため、初めての高配当株投資にもぴったりです。
単元未満株については、こちらの記事でも紹介しています。

100万円で作る高配当ポートフォリオ(2025年12月版)
ポートフォリオ銘柄一覧
| コード | 銘柄 | 配当 利回り |
PER (倍) |
株価 (円) |
株数 | 購入額 (円) |
年間配当金 (円) |
セクター |
| 1719 | 安藤・間 | 4.35% | 16.03 | 1,841 | 54株 | 99,414 | 4,320 | 建設業 |
| 1928 | 積水ハウス | 4.32% | 9.31 | 3,333 | 30株 | 99,990 | 4,320 | 建設業 |
| 2914 | JT | 4.08% | 18.13 | 5,741 | 17株 | 97,597 | 3,978 | 食料品 |
| 4042 | 東ソー | 4.36% | 18.87 | 2,291 | 44株 | 100,804 | 4,400 | 化学 |
| 4503 | アステラス製薬 | 3.90% | 19.27 | 2,000 | 50株 | 100,000 | 3,900 | 医薬品 |
| 7267 | 本田技研工業 | 4.61% | 15.69 | 1,520 | 66株 | 100,320 | 4,620 | 輸送用機器 |
| 8309 | 三井住友トラスト | 3.74% | 10.68 | 4,549 | 22株 | 100,078 | 3,740 | 銀行業 |
| 8593 | 三菱HCキャピタル | 3.63% | 11.13 | 1,240 | 81株 | 100,440 | 3,645 | その他金融 |
| 8725 | MS&AD | 4.40% | 8.85 | 3,520 | 28株 | 98,560 | 4,340 | 保険業 |
| 9434 | ソフトバンク | 4.00% | 18.39 | 215.2 | 465株 | 100,068 | 3,999 | 情報・通信 |
※株価・指標データは2025年12月6日時点のものです。※上記は単元未満株(S株など)を利用して金額を調整したシミュレーションです。
ポートフォリオの年間配当予測と利回り
-
総投資額: 997,271円
-
年間予想配当金: 41,262円
-
全体の予想利回り: 約4.14%
このポートフォリオは、1年間でおよそ4万1千円の配当収入を見込める構成となっています。これは、銀行の普通預金金利(年0.002%程度)と比べると2,000倍以上の利回りです。今後の「増配」も充分に期待できる銘柄ばかり。配当金を再投資していけば、複利効果で資産の成長スピードはさらに加速します。
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100万円で作る高配当ポートフォリオの個別銘柄紹介
① 1719 安藤・間
ダムやトンネルなどの土木工事に強みを持つ準大手ゼネコン。財務体質が健全で、インフラ更新需要や大型工事の受注により業績は底堅く推移しています。
- 株価指標: PER 16.0倍/ PBR 1.57倍
- 財務指標: 自己資本比率 46.0%/ROE 16.28%
- 配当情報: 利回り 4.35%/配当性向 41.5%
- 増配実績: 過去10年間の増配回数 7回


「総還元性向70%以上」って宣言はすごいインパクトだね。会社が本気で株価を上げに来ている感じがするよ。財務もピカピカだし、利回り4%超えで放置できる建設株として、今はかなり狙い目なんじゃないかな。
② 1928 積水ハウス
累計建築戸数世界一を誇る大手ハウスメーカー。国内の住宅事業に加え、米国や豪州など海外事業が利益の柱に成長しており、国際的な展開力が強みです。
- 株価指標: PER 9.3倍/ PBR 1.12倍
- 財務指標: 自己資本比率 40.8%/ROE 11.71%
- 配当情報: 利回り 4.32%/配当性向 40.2%
- 増配実績: 過去10年間の増配回数 10回(14期連続増配中)


14期連続増配という実績が全てを物語っているね。配当の下限を設定してくれているのが、長期保有派には涙が出るほどありがたい。海外でも稼げるようになっているから、日本の人口減少リスクもカバーできていて優秀だよ。
③ 2914 日本たばこ産業(JT)
世界第3位のグローバルたばこメーカー。海外たばこ事業が利益の大半を稼ぎ出しており、為替の円安メリットも享受。食品や医薬品事業も展開しています。
- 株価指標: PER 18.1倍/ PBR 2.46倍
- 財務指標: 自己資本比率 45.0%/ROE 4.72%
- 配当情報: 利回り 4.08%/配当性向 192.2%
- 増配実績: 過去10年間の増配回数 7回


日本の高配当株といえばやっぱりJTだね。配当性向75%目安っていうのは、稼いだお金はほぼ全部株主に返すよってこと。タバコ事業は独占的で利益率が高いから、この「金のなる木」を持っておくだけで配当が入ってくる感覚だよ。
④ 4042 東ソー
総合化学メーカーとしてクロル・アルカリ事業や機能商品に強み。塩ビやウレタン材料などが主力で、高い技術力と安定した収益基盤を持っています。
- 株価指標: PER 19.2倍/ PBR 0.89倍
- 財務指標: 自己資本比率 62.3%/ROE 7.15%
- 配当情報: 利回り 4.36%/配当性向 54.9%
- 増配実績: 過去10年間の増配回数 6回


ここ最近で一番還元姿勢が変わった銘柄かも!「100円下限」と「総還元性向50%」を打ち出したのはポジティブサプライズだったね。PBR1倍割れだし、化学セクターの中でも財務が良くて安心できる銘柄だよ。
⑤ 4503 アステラス製薬
国内製薬大手。前立腺がん治療薬「イクスタンジ」がグローバルで高収益を上げています。特許切れリスクに対応しつつ、新薬開発に積極投資を続けています。
- 株価指標: PER 19.9倍/ PBR 2.22倍
- 財務指標: 自己資本比率 45.3%/ROE 3.26%
- 配当情報: 利回り 3.90%/配当性向 261.1%
- 増配実績: 過去10年間の増配回数 10回(14期連続増配中)


業績が少し落ち込んでも配当を減らさない姿勢は「DOE採用」のおかげだね。株価が下がって利回りが美味しくなってきた印象。製薬は博打要素もあるけど、この会社は株主還元への意識がすごく高いから、配当狙いなら信頼できる一本だよ。
⑥ 7267 本田技研工業
二輪車で世界シェア首位、四輪車でも世界的ブランドを持つ輸送機器メーカー。北米収益が柱で、近年はEVや宇宙領域など新事業へも積極投資しています。
- 株価指標: PER 20.7倍/ PBR 0.49倍
- 財務指標: 自己資本比率 40.1%/ROE 6.68%
- 配当情報: 利回り 4.61%/配当性向 38.0%
- 増配実績: 過去10年間の増配回数 10回(14期連続増配中)


PBR0.5倍割れという超割安水準は魅力的だね。二輪事業が圧倒的に強くてキャッシュを稼ぐ力があるから、配当の安定感も抜群。円安恩恵も大きいし、ポートフォリオの主力として頼もしい存在だよ。
⑦ 8309 三井住友トラストグループ
信託銀行国内首位の金融グループ。銀行業務だけでなく、資産運用・管理、不動産仲介など信託銀行ならではの幅広い収益源を持つのが特徴です。
- 株価指標: PER 10.9倍/ PBR 0.98倍
- 財務指標: 自己資本比率 4.0%/ROE 8.31%
- 配当情報: 利回り 3.74%/配当性向 43.1%
- 増配実績: 過去10年間の増配回数 7回


普通の銀行株とは違って資産運用や不動産の手数料ビジネスが強いのがイイね。「累進配当」を宣言しているから、不況時でも減配リスクが低いのが最大の強み。PBR1倍付近でまだ割安感もあるし、長期で持つにはもってこいだよ。
⑧ 8593 三菱HCキャピタル
三菱UFJリースと日立キャピタルが統合して誕生した総合リース大手。リースだけでなく、航空機、不動産、環境エネルギーなど事業ポートフォリオが多彩です。
- 株価指標: PER 11.1倍/ PBR 0.97倍
- 財務指標: 自己資本比率 15.2%/ROE 7.78%
- 配当情報: 利回り 3.63%/配当性向 42.5%
- 増配実績: 過去10年間の増配回数 10回(26年連続増配中)


26年連続増配は日本の誇りだね!リーマンショックもコロナも乗り越えて配当を増やし続けてきた実績はダテじゃないよ。リース株は景気に敏感だけど、ここは世界中に事業が分散されているから安定感が違う。ポートフォリオの守りの要だね。
⑨ 8725 MS&ADインシュアランスグループHD
三井住友海上とあいおいニッセイ同和を傘下に持つ国内最大級の損保グループ。国内損保事業の堅調な収益に加え、海外事業の拡大で成長を続けています。
- 株価指標: PER 9.0倍/ PBR 1.21倍
- 財務指標: 自己資本比率 15.2%/ROE 16.34%
- 配当情報: 利回り 4.40%/配当性向 32.5%
- 増配実績: 過去10年間の増配回数 10回(13期連続増配中)


なんといっても「累進配当」のような還元姿勢が素晴らしい!利益の半分を株主に返してくれるルールが明確だから安心感があるね。政策保有株の売却も進んでいて、増配余地がまだまだありそうなのが嬉しいポイント。
⑩ 9434 ソフトバンク
「SoftBank」「Y!mobile」「PayPay」などを展開する通信・IT大手。通信事業の安定収益を基盤に、決済・金融・メディアなど非通信領域へも拡大中です。
- 株価指標: PER 19.0倍/ PBR 3.53倍
- 財務指標: 自己資本比率 17.0%/ROE 20.55%
- 配当情報: 利回り 4.00%/配当性向 78.3%
- 増配実績: 過去10年間の増配回数 3回


通信キャリアならではの安定感が魅力。配当性向が高すぎて心配されることもあるけど、PayPay経済圏の強さは圧倒的だし、現金製造機のようなビジネスモデルだから配当維持能力は高いと見てる。優待のPayPayポイントも地味に嬉しいね。
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ポートフォリオ設計のポイント
1. 配当利回り3.5%以上
ポートフォリオ全体で配当利回り3.5%以上を維持することを目安に設計し、安定配当とバランスを取りながら長期的なインカム収益を狙います。定期預金の数千倍の効率で、不労所得のベースを作ることができます。
2. セクター分散で安定性を確保
業種の偏りを抑え幅広い分野に分散した構成で、内需(通信・建設)・外需(車・化学)や景気敏感・ディフェンシブ(医薬・食品)のバランスを意識し、景気変動に左右されにくい安定ポートフォリオを構築しています。
3. 大型株中心に選定
時価総額が大きく、業績が安定した大型株を中心に構成し、ボラティリティが低く安定的な配当収入を狙いやすい構成としています。倒産リスクが極めて低い企業群を選ぶことが、長期投資の鉄則です。
4. 割安株を中心に選定
PER・PBRともにセクター平均より低水準の銘柄を中心に選定し、業種内で相対的に割安感のある企業をバランスよく組み入れています。高値掴みを防ぐことで、下落リスクを限定的にしています。
5. 安定配当方針と実績
累進配当方針や長期の非減配実績を持つ銘柄を重視し、配当の安定性を高めることで長期保有の安心感を得られる構成としています。今回選定した銘柄は、株主還元への意識が非常に高い企業ばかりです。
投資を始める方へのアドバイス
最初から完璧なポートフォリオを目指す必要はありません。大切なのは「分散」と「継続」。100万円規模でも10銘柄に分ければリスクを大きく抑えられます。
慣れてきたら投資額を増やして20〜30銘柄への拡張を検討してもOK。コツコツと配当を積み上げながら、自分だけの“じぶん年金”を育てていきましょう。
まとめ
今回ご紹介した【100万円ポートフォリオ】は、これから高配当株を始める方にとって再現性の高いモデルケースです。そのまま購入しても良いように安定的なポートフォリオです。
さらに、新NISAの「成長投資枠」を活用すれば、配当金を非課税で受け取れるため、資産形成のスピードはさらに加速します。 買った直後に株価が下がることもありますが、焦らずに長期目線で配当を受け取り続けることが大切。「安定×分散×高利回り」でじっくり資産を育てていきましょう!
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