はじめに
耐火物のリーディングカンパニーとして世界展開する品川リフラクトリーズ(5351)。
鉄鋼や非鉄金属、セメント、ガラス産業など幅広い分野で不可欠な存在となっており、配当利回りの高さやグローバル戦略から投資先として魅力がある銘柄です。今回はその特徴を整理してご紹介します。
※本記事の情報や数値データはすべて2025年9月8日時点のものです。
品川リフラクトリーズのイチ推しポイント
- 【安定配当】 予想利回り4%超、株主還元姿勢も明確
- 【海外展開】 欧州子会社の寄与で成長基盤を拡大
- 【高付加価値】 半導体や省エネ関連など新需要にも対応
事業内容と特徴
品川リフラクトリーズは耐火レンガや不定形耐火物を中心に事業を展開。鉄鋼分野に加え、セメント、非鉄、ガラス、エネルギーなど多岐にわたる高温産業へ供給しています。2024年にはオランダのGouda Refractories Groupを買収し、世界5大メーカーの一角として地位を強化しました。耐火物セグメントは第1Qで前年同期比13.1%増と好調。一方で断熱材や先端機材は需要減速や在庫調整で苦戦しました。
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業績動向
直近の決算では、耐火物とエンジニアリング部門が堅調に推移したものの、断熱材や先端機材は需要減速で利益を圧迫しました。売上は伸びた一方で利益は減少し、足元の業績はやや課題が残る結果です。ただし通期見通しは上方修正されており、収益改善への期待が高まっています。
【直近業績進捗】
- 決算期:第1Q(2025年3月期)
- 売上高:382.66億円(前年比 +13.0%)
- 営業利益:28.9億円(前年比 −5.3%)
- 経常利益:30.95億円(前年比 −14.3%)
- 純利益:17.57億円(前年比 −39.7%)
- 営業利益進捗率:19.9%
【主要財務指標】
(引用元:マネックス証券 銘柄スカウター)
- 今期売上予測:1,760億円(前年比 +1.1%)
- 今期営業利益予測:145億円(前年比 +7.4%)
- 営業利益率:8.2%
- ROE:11.34%
- 自己資本比率:45.6%
- 有利子負債比率:69.6%

第1Qは減益スタートながらも通期は上方修正。海外展開や高付加価値製品へのシフトが功を奏し、中長期で注目したい局面です!
株価分析(2025年9月8日時点)
(引用元:マネックス証券 銘柄スカウター)
この2年間は1,500〜2,100円のレンジ相場が続いていましたが、直近では明確に上昇トレンドに入っています。株価指標面では依然として割安水準にあり、エントリーを検討したい局面です。
- 時価総額:916億円
- PER(予):10.4倍
- PBR(実):1.01倍
- MIX係数:10.50

株価の推移はレンジ相場を経て直近は上昇基調。割安感が残ることを踏まえ、長期的な資産形成を意識した分散投資に組み入れるタイミングとしてアリです!
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株主還元と配当
(引用元:マネックス証券 銘柄スカウター)
- 配当利回り(予):4.63%
- 配当性向:42.0%
- 連続増配年数:4年
- 連続非減配年数:4年
累進配当を基本方針とし、DOE(株主資本配当率)を指標に安定的な配当を実施。さらに、自社株買いも選択肢として株主還元強化を図る姿勢を明確にしています。

配当利回り4%超は安心材料です。累進配当方針も明確で長期でガチホしたい銘柄ですね!
魅力の観点
- 【地位】 世界5大耐火物メーカーの一角
- 【戦略】 Gouda買収などM&A戦略が進展
- 【成長】 通期は上方修正で回復期待高まる
- 【割安】 PER10倍台前半で相対的に割安水準
- 【配当】 安定配当と増配余地で利回りの水準は十分
- 【財務】 自己資本比率45%台で安定経営

安定配当と上方修正がそろい踏み。さらに世界5大メーカーとしての地位やM&A戦略も追い風となり、収益安定と成長期待を両立できる長期投資向き銘柄です!
リスクの観点
- 【業績】 第1Q純利益は39%減益と厳しい出足
- 【市況】 欧州や中国市場の需要鈍化リスク
- 【為替】 円安・原材料価格高騰の影響

海外売上比率は全体の約40%前後を占めるため、為替変動や海外市況に左右されやすい点はリスクです。ただし長期的な成長要因も多く、多少のリスクを織り込みながら高配当株として検討したい銘柄です!
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まとめ
品川リフラクトリーズは、安定配当と世界での存在感を兼ね備える耐火物メーカー。鉄鋼以外の分野にも活躍の場を広げ、成長と安定を両立する姿勢が光ります。長期投資を考えるなら、ぜひ候補に入れておきたい銘柄です!
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