積水ハウス(1928)第2四半期決算分析と投資判断材料|増収も減益で進捗率は低水準

積水ハウス(1928)第2四半期決算分析と投資判断材料|増収も減益で進捗率は低水準 個別銘柄分析
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はじめに

今回取り上げるのは国内住宅業界のリーディングカンパニー、積水ハウス。2026年1月期第2四半期決算を発表し、売上は増収ながら利益は減益という結果となりました。第2四半期の段階で進捗率や通期計画とのギャップが見えてきました。


事業内容と特徴

積水ハウスは国内戸建住宅でトップクラスのシェアを誇り、賃貸・事業用建物、リフォーム、不動産開発、国際事業など幅広い分野を展開。ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)普及や海外事業の拡大など、成長と安定を両立した事業基盤が特徴です。


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今回の決算ポイント

  • 【増収〇】 売上高は前年同期比 +8.4%増、国内外ともに堅調

  • 【減益▲】 営業利益 -1.1%、経常利益 -7.2%、純利益 -17.4%

  • 【進捗▲】 第2四半期で営業利益進捗率は46%と低水準

  • 【修正▲】 通期予想を下方修正(売上・利益を引き下げ)

  • 【配当〇】 増配予定に修正なし(135円 → 144円)

  • 【財務〇】 自己資本比率40.6%で安定


投資判断材料の整理

プラス材料

  • 増収を確保し国内外の需要は底堅い

  • 増配を予定(今年3月の本決算で発表済み、今回配当修正はなし)

  • 財務基盤も安定

マイナス材料

  • 利益は減益基調で進捗率も低調

  • 通期予想を下方修正し成長期待に陰り

  • 海外事業の収益性悪化が重し

財務の安定感は魅力ですが、利益進捗の弱さや下方修正は不安材料。どちらを重視するかで投資判断が分かれそうですね!


業績(2026年1月期 第2四半期)

今期(2026年1月期)の通期計画

積水ハウスの2026年1月期業績予想は以下のとおりです。

  • 売上高:4兆3,310億円(前年比 +6.7%)

  • 営業利益:3,400億円(+2.6%)

  • 経常利益:3,210億円(+6.4%)

  • 当期純利益:2,320億円(+6.6%)

直近実績(第2四半期累計)

  • 売上高:2兆154億円(前年同期比 +8.4%)

  • 営業利益:1,554億円(-1.1%)

  • 経常利益:1,366億円(-7.2%)

  • 当期純利益:1,016億円(-17.4%)

  • 営業利益の通期計画に対する進捗率:約46%

減益要因として、海外事業の利益率低下や資材・人件費の上昇が挙げられます。為替など一時的要因もある一方で、資材や人件費の上昇は構造的な課題として中期的に続く可能性が高いので、海外依存リスクと併せて今後も注意が必要ですね。

増収ながら利益は減益。進捗率は5割弱に留まり、下期の巻き返しが重要。通期計画の達成余地はありますが、海外事業の回復力に要注目です!


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配当と株主還元姿勢

  • 中間配当:72円(前年同期64円)

  • 通期予想配当:144円(前期135円、増配予定)

株主還元姿勢は一貫して高く、安定配当に加え増配も継続。DOE(株主資本配当率)も重視した還元を掲げています。

中間配当は増配実施。非減配・増配姿勢を継続しており、業績に多少の停滞ムードはあってもインカムゲイン狙いの投資家に心強い展開です。


現在の指標分析

【自分で株価チャート画像を挿入】
(引用元:マネックス証券 銘柄スカウター)

  • 時価総額:22,221億円

  • PER(予):9.4倍

  • PBR(実):1.16倍

  • ROE:11.71%

  • 自己資本比率:40.6%

  • 配当利回り(予):4.29%

  • 配当性向:40.2%

  • 連続増配年数:13年

  • 連続非減配年数:13年

自己資本比率40%超の財務健全性が安心感を与えます。高配当利回りと割安水準を考慮すると、中長期の買い場として魅力が大きいです!

積水ハウスは買いか!?

今回の決算は売上堅調ながら減益となり、海外事業の収益性低下が重石。ただし国内請負型や賃貸関連は好調で、通期予想は増収増益を維持。配当は増配を予定しており、インカムゲイン狙いには十分魅力的です。
下方修正などのネガティブ情報に反応して一時的に株価を下げる場面はあるかもしれませんが、PERはまだ割安圏内にあり、短期の株価に惑わされずに長期保有を前提とするなら充分に購入候補になると考えます。


まとめ

積水ハウスは「安定した国内基盤 × 成長する国際展開」を強みとする総合住宅メーカー。減益決算はやや気になるものの、通期計画は増収増益を維持し、株主還元も充実。長期的な配当狙いの投資家にとって、引き続き注目すべき銘柄です。


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