景気の波に左右されやすいイメージがある不動産業界ですが、今後のインフレ加速を見据えると、安定配当を維持しつつインフレにも強い企業が多い点に注目したいところです。その中でも「高配当×財務健全×割安感」がそろった不動産関連株をピックアップ。 2025年の最新データをもとに、今注目したい銘柄を比較・解説していきます!
本記事で紹介する銘柄一覧
コード | 銘柄名 | 配当 利回り |
PER | PBR | 連続増配 年数 |
連続非減配 年数 |
---|---|---|---|---|---|---|
3003 | ヒューリック | 3.67% | 10.9倍 | 1.39倍 | 13年 | 13年 |
3231 | 野村不動産HD | 3.94% | 10.5倍 | 1.05倍 | 9年 | 9年 |
3276 | JPMC | 4.71% | 11.67倍 | 2.40倍 | 6年 | 6年 |
3294 | イーグランド | 4.90% | 7.74倍 | 0.91倍 | 6年 | 13年 |
3299 | ムゲンエステート | 5.42% | 7.25倍 | 1.46倍 | 5年 | 5年 |
3452 | ビーロット | 3.91% | 7.55倍 | 1.79倍 | 4年 | 5年 |
8892 | エスコン | 4.80% | 8.33倍 | 1.21倍 | 0年 | 13年 |
8931 | 和田興産 | 4.42% | 6.68倍 | 0.51倍 | 15年 | 16年 |
※各数値データは2025年10月10日終値ベースのものです。
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ヒューリック(3003)
事業内容と業績・財務
ヒューリックは東京23区を中心にオフィスビルや商業施設を展開する総合不動産会社です。賃貸と開発の両輪で安定収益を確保し、ホテルや高齢者施設など再開発にも強みを持ちます。
(引用元:マネックス証券 銘柄スカウター)
- 今期売上予測:非開示(不動産販売の変動影響により未公表) ☀️
- 今期営業利益予測:1,780億円(前年比 +8.9%) ☀️
- 営業利益率:-% ☀️
- ROE:12.8% ☀️
- ROA:3.7% 🌤️
- 自己資本比率:27.3% ☁️
- 有利子負債比率:225.6%(業界特性による高比率) 🌤️
株価指標と配当情報
- PER:10.9倍 🌤️
- PBR:1.39倍 ☁️
- MIX係数:12.11 ☀️
- 配当利回り(予想):3.67% ☀️
- 配当性向(実績):40.1% ☀️
- 増配回数:過去10年間で10回 ☀️
- 5年平均増配率:11.4% ☀️
- 連続増配年数:13年 ☀️
- 連続非減配年数:13年 ☀️
- 株主優待:300株以上・継続2年以上で6,000円相当のグルメカタログ(3,000円×2点)/ヒューリックホテル施設券も選択可
安定配当を基本に、業績動向を踏まえた配当を継続。新中期経営計画(2025–2027)では連結配当性向40%以上を目標としています。
(引用元:マネックス証券 銘柄スカウター)
ROE12%超の高収益に加え、配当性向も明確で株主還元方針が安定!優待を含めて長期保有で安心感のある不動産株です!
野村不動産ホールディングス(3231)
事業内容と業績・財務
野村不動産HDは、住宅開発からオフィス賃貸、物流、資産運用まで幅広く展開する総合デベロッパーです。主力の「プラウド」シリーズが堅調で、管理・海外事業の拡大によって収益基盤も強化しています。
(引用元:マネックス証券 銘柄スカウター)
- 今期売上予測:9,400億円(前年比 +24.1%) ☀️
- 今期営業利益予測:1,220億円(前年比 +2.6%) 🌤️
- 営業利益率:13.0% ☀️
- ROE:10.39% ☀️
- ROA:3.03% 🌤️
- 自己資本比率:27.9% ☁️
- 有利子負債比率:206.3%(業界特性による高比率) 🌤️
株価指標と配当情報
- PER:10.5倍 🌤️
- PBR:1.05倍 🌤️
- MIX係数:11.03 ☀️
- 配当利回り(予想):3.94% ☀️
- 配当性向(実績):39.2% ☀️
- 増配回数:過去10年間で10回 ☀️
- 5年平均増配率:18.0% ☀️
- 連続増配年数:14年 ☀️
- 連続非減配年数:16年以上 ☀️
- 株主優待:なし
総還元性向40〜50%を基本とし、年間配当はDOE4%を下限に設定。配当を重視しつつ、機動的な自己株式取得も行う方針です。
(引用元:マネックス証券 銘柄スカウター)
DOEを活用した明確な還元方針と、安定収益を生む多角展開が魅力!配当方針の信頼性も高く、長期で安心して持ちたい銘柄です!
まとめ
不動産セクターは、金利上昇や景気の変動に左右されやすい一方で、賃貸収益などのストック型ビジネスを背景に、インフレ局面でも強みを発揮しやすい業界です。物価上昇によって不動産資産の価値や賃料が上昇しやすく、長期的にはキャッシュフローの安定化につながります。特に、ヒューリックのように財務基盤が強く安定配当を維持する企業や、野村不動産HDのように明確な還元方針を掲げる企業は、安定志向の投資家にとって注目に値します。今後のインフレ環境を見据えつつ、ポートフォリオの一角として長期的に検討したいセクターです。
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