高配当株投資では、権利確定日までの仕込みが重要です。
権利確定日の1~2カ月前から買いが入り始め、権利確定日に向けて株価が上昇していくケースも多く見られます。今回の記事では、2025年10月権利確定の高配当株を厳選してご紹介します。
銘柄選定ポイント
今回も以下のような指標でスクリーニングをかけ、長期安定配当が期待できる銘柄を選びました。
- 10月権利確定銘柄
- 配当利回りが3.5%以上
- PER・PBRが割安
- 効率よく稼ぐ力がある(ROE)
- 財務が健全(自己資本比率)
- 過去の安定した配当実績
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10月権利確定のおすすめ高配当株一覧
コード | 銘柄名 | 配当利 回り |
PER | PBR | 連続増配年数 | 連続非減配年数 |
---|---|---|---|---|---|---|
4996 | クミアイ化学工業 | 4.08% | 9.2倍 | 0.67倍 | 11年 (2012年~2023年10月期まで連続、 2024年3月期は減配 45円→34円) |
13年 (2023年10月期まで実績、 2024年3月期は減配 45円→34円) |
7827 | オービス | 3.50% | 7.2倍 | 0.52倍 | 3年 (2021年~2023年10月期まで) |
11年 (2014年~2024年10月期まで、 2025年10月期は減配予測) |
9163 | ナレルグループ | 4.88% | 8.8倍 | 1.47倍 | 2年 (2025年予想含む) |
2年 (2025年10月期予想まで) |
※各数値データは2025年9月12日終値ベースのものです。
個別銘柄紹介
クミアイ化学工業(4996)の銘柄情報
事業内容と業績・財務
クミアイ化学工業は農薬専業メーカーとして国内外で幅広く事業を展開。特に水稲向け除草剤では高いシェアを誇り、海外展開も積極的に進めています。研究開発に力を入れ、環境負荷低減型農薬の開発にも注力。為替動向や原材料価格に影響を受けやすい点はあるものの、安定した需要に支えられる事業構造を持っています。
(引用元: マネックス証券 銘柄スカウター)
- 今期売上予測:1,593.0億円(前年比 −1.1%) ☁️
- 今期営業利益予測:104.0億円(前年比 −8.4%) ☁️
- 営業利益率(予想):6.53% ☁️
- ROE(実績):9.74% 🌤️
- ROA(実績):5.41% ☀️
- 自己資本比率:53.0% ☀️
- 有利子負債比率:51.5% 🌤️
株価指標と配当情報
- PER(予想):9.2倍 ☀️
- PBR(実績):0.67倍 ☀️
- 配当利回り(予想):4.08% ☀️
- 配当性向:30.1% ☀️
- 連続増配年数:11年🌤️
(2012年~2023年10月期まで連続、2024年3月期は減配 45円→34円) - 連続非減配年数:13年🌤️
(2023年10月期まで連続、2024年3月期は減配 45円→34円)
(引用元: マネックス証券 銘柄スカウター)
配当政策は、利益動向や将来の事業展開への投資を考慮しながら、安定した配当を継続することを基本方針としている。現中期経営計画(2024~2026年度)では、配当性向30%以上を目標に掲げ、増益による株主還元の強化を目指している。(出所:クミアイ化学工業 IRサイト・決算短信)

PBRの割安さと安定配当が魅力で、ROEも堅調な水準。ただ、2024年に減配があった点は残念で、ここをどう見るか。
オービス(7827)の銘柄情報
事業内容と業績・財務
オービスは住宅資材や建築用木材を中心に、プレカット事業を展開する企業。安定した住宅需要に加えて、再生可能エネルギー分野にも進出し、収益の多角化を図っています。建材市況の変動リスクはあるものの、住宅市場の底堅さを背景に安定収益を確保するビジネスモデルです。
(引用元: マネックス証券 銘柄スカウター)
- 今期売上予測:128.53億円(前年比+12.3%) ☀️
- 今期営業利益予測:6.0億円(前年比+3.5%) 🌤️
- 営業利益率(予想):4.67% ☁️
- ROE(実績):8.31% 🌤️
- ROA(実績):3.52% 🌤️
- 自己資本比率:43.4% 🌤️
- 有利子負債比率:88.4% 🌤️
株価指標と配当情報
- PER(予想):7.2倍 ☀️
- PBR(実績):0.52倍 ☀️
- 配当利回り(予想):3.50% 🌤️
- 配当性向:27.2% 🌤️
- 連続増配年数:3年☁️
(2021年~2023年10月期まで) - 連続非減配年数:11年☀️
(2014年~2024年10月期まで、2025年10月期は減配予測)
(引用元: マネックス証券 銘柄スカウター)
配当は、業績や将来の事業計画、財務の安定性などを考慮しながら、安定した配当を継続することを基本方針としている。配当性向の目安は25%とされており、業績動向に応じて柔軟に配当を決定している。(出所:オービス IR資料・決算短信)

3年連続の増配に加え、配当性向も低水準で余力十分。PER7倍台&PBR0.5倍台の割安感は大きな魅力で、成長を取り込みながら配当を享受できる、注目すべき銘柄です!
ナレルグループ(9163)の銘柄情報
事業内容と業績・財務
ナレルグループは物流事業を中核に、製造・人材派遣など幅広い事業を展開。地域密着型で安定した顧客基盤を持ち、景気変動にも比較的強いビジネスモデルを確立しています。最近ではDX推進による効率化や新分野展開も進めており、中長期の成長期待が高い企業です。
(引用元: マネックス証券 銘柄スカウター)
- 今期売上予測:256.50億円(前年比+18.7%) ☀️
- 今期営業利益予測:33.10億円(前年比+6.4%) 🌤️
- 営業利益率(予想):12.9% ☀️
- ROE(実績):17.07% ☀️
- ROA(実績):9.48% ☀️
- 自己資本比率:56.9% ☀️
- 有利子負債比率:45.7% ☀️
株価指標と配当情報
- PER(予想):8.8倍 ☀️
- PBR(実績):1.47倍 🌤️
- 配当利回り(予想):4.88% ☀️
- 配当性向:43.1% ☀️
- 連続増配年数:2年(上場年~2025年10月期予想まで) 🌤️
- 連続非減配年数:2年(上場年~2025年10月期予想まで) 🌤️
(引用元: マネックス証券 銘柄スカウター)
継続的で安定的な配当を基本とし、中間配当と期末配当を年2回実施することを基本方針としている。内部留保は事業拡大やM&A、財務体質の改善に活用し、成長投資と株主還元の両立を目指している。(出所:ナレルグループ IR資料)

ROE17%超と高収益力が光り、配当利回りも4.8%台と魅力的。上場から日が浅く配当実績は多くないものの、これからの成長と実績の積み重ねに期待大の楽しみな銘柄です!
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まとめ
10月権利確定銘柄は数が限られる分、事前に狙いを定めて仕込む好機となります。クミアイ化学工業は長期的な安定配当を背景に安心感があり、オービスは割安感と増配実績で投資妙味を持ち、ナレルグループは成長性と配当を兼ね備えたフレッシュな魅力があります。それぞれの特性を理解し、自分の投資スタイルに合わせて候補のひとつとして検討してみるのも良さそうです。
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