高配当株投資では権利確定日までの仕込みが重要です。権利確定日の1~2カ月前から買いが入り始め 権利確定日に向けて株価上昇していくと言われています。今回は年始の1月に権利を迎える 新NISA枠での投資にも適した優秀な高配当銘柄を5つ厳選しました。
銘柄選定ポイント
今回も以下のような指標をスクリーニングかけて 長期安定配当が期待できる銘柄を選定しました。
- 1月権利確定銘柄
- 配当利回りが3.5%以上
- PER・PBRが割安
- 効率よく稼ぐ力がある(ROE)
- 財務が健全(自己資本比率)
- 過去の安定した配当実績
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1月権利確定のおすすめ高配当株一覧
| コード | 銘柄名 | 配当 利回り |
PER | PBR | 連続 増配 |
連続 非減配 |
決算月 | 評価 |
| 1928 | 積水ハウス | 4.16% | 9.68倍 | 1.19倍 | 14年 | 14年 | 1月 | ◎ |
| 2163 | アルトナー | 4.13% | 16.77倍 | 4.30倍 | 12年 | 12年 | 1月 | ◎ |
| 2391 | プラネット | 3.51% | 20.31倍 | 1.48倍 | 22年 | 22年 | 7月 | 〇 |
| 6757 | OSGコーポ | 4.07% | 25.67倍 | 2.06倍 | 0年 | 17年 | 1月 | △ |
| 8142 | トーホー | 3.94% | 8.62倍 | 1.30倍 | 5年 | 5年 | 1月 | 〇 |
※各数値データは2025年12月12日時点のものです。
※連続増配年数は 企業公表の予想ベースを含みます。
※評価基準:
◎:利回り・増配実績・財務のバランスが非常に良い「鉄板」銘柄
〇:十分に魅力的だが、◎に比べると利回りや割安感で一歩及ばない銘柄
△:利回りは高いが、PERの高さや増配実績の面で投資判断に注意が必要な銘柄
個別銘柄紹介
① 1928 積水ハウス
ハウスメーカー大手で海外事業も好調。累積建築戸数は世界一を誇る。
- 株価指標: PER 9.68倍/ PBR 1.19倍
- 財務指標: 自己資本比率 40.1%/ROE 12.9%
- 配当情報: 利回り 4.16%/配当性向 40.6%
- 増配実績: 過去10年間の増配回数 10回
- 株主優待: 魚沼産コシヒカリ5kgなど(1,000株以上)
- 株主還元方針:中期的な平均配当性向40%以上を基本方針とし 株主還元の安定性向上のため 1株当たり年間配当金の下限を110円と設定しています。機動的な自己株式取得も実施する方針です。


高配当投資の王道銘柄ですね。配当の下限設定があるのは 長期保有する上で非常に心強いポイントです。業績も底堅く 米国事業の成長も期待できるため ポートフォリオの核にしたい銘柄です。
② 2163 アルトナー
技術者派遣の老舗。機械 電気 電子 ソフト開発など ハイエンド領域に強みを持つ。
- 株価指標: PER 16.77倍/ PBR 4.30倍
- 財務指標: 自己資本比率 68.9%/ROE 28.1%
- 配当情報: 利回り 4.13%/配当性向 50.0%
- 増配実績: 過去10年間の増配回数 10回
- 株主優待: なし
- 株主還元方針:配当性向50%を基本方針としています。今後の事業展開や経営基盤の強化を考慮しつつ 株主に対する安定的な配当実施を経営の最重要課題と位置付けています。


技術者不足は構造的な問題なので 需要は底堅いですね。ROEが非常に高く 効率的に稼ぐ力が強いのが魅力です。配当性向が高めなので 業績の伸びがそのまま配当増加に直結する楽しみがあります。
③ 2391 プラネット
日用品・化粧品業界向けに EDI(電子データ交換)基盤を提供するストックビジネス企業。
- 株価指標: PER 20.31倍/ PBR 1.48倍
- 財務指標: 自己資本比率 84.7%/ROE 7.8%
- 配当情報: 利回り 3.51%/配当性向 53.6%
- 増配実績: 過去10年間の増配回数 10回
- 株主優待: なし
- 株主還元方針:「累進配当」を基本方針とし DOE(純資産配当率)4.5%を目安として継続的かつ安定的な配当実施を目指しています。減配しない姿勢を明確に打ち出しており 長期保有に安心感があります。


地味ですが 業界標準インフラを握っている強みは凄まじいです。爆発的な成長はないものの 毎期じわじわと増配してくれる安心感は 長期投資家にとって癒やしですね。1月と7月の権利確定というのも 貴重で嬉しいポイントです。
④ 6757 OSGコーポレーション
「ステラ」ブランドの浄水器 家庭用医療機器等の製造販売 メンテナンス事業を展開。
- 株価指標: PER 25.67倍/ PBR 2.06倍
- 財務指標: 自己資本比率 56.4%/ROE 1.2%
- 配当情報: 利回り 4.07%/配当性向 35.0%
- 増配実績: 過去10年間の増配回数 3回
- 株主優待: なし
- 株主還元方針:新中期経営計画において 株主還元の強化を掲げています。具体的には「DOE(株主資本配当率)7%以上」および「累進配当(非減配継続)」を導入し 安定的かつ積極的な還元を目指す方針です。


利回りは4%を超えて魅力的ですが 直近の業績推移はしっかり確認したいところ。PERが少し高めに出ているので 利益の回復が今後の増配・株価上昇の鍵になりそうです。
⑤ 8142 トーホー
業務用食品卸の大手。外食産業向けに強みを持ち コーヒー事業なども展開。
- 株価指標: PER 8.62倍/ PBR 1.30倍
- 財務指標: 自己資本比率 34.8%/ROE 15.5%
- 配当情報: 利回り 3.94%/配当性向 30.0%
- 増配実績: 過去10年間の増配回数 5回
- 株主優待: 買物割引券 コーヒーセットなど(100株以上)
- 株主還元方針:安定配当の継続を基本としつつ 還元強化へシフトしています。中期的な目標として 2027年1月期までに配当性向40%を目指すことを公表しています。


ここ数年の配当の伸びが凄まじいですね。外食需要の回復とともに業績も戻ってきています。卸売業なので利益率は低めですが 割安な株価水準は魅力的です。
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まとめ
1月権利確定銘柄は 3月や12月に比べると対象数が少ない月です。しかし 今回紹介した積水ハウスのような大型の「王道銘柄」や アルトナー、プラネットのような「連続増配株」など 粒揃いの銘柄が存在します。
年始の相場は新しいNISA枠の資金流入などで動きやすいため 権利落ち前の駆け込み需要ではなく 余裕を持ったスケジュールで監視しておくことが大切です。
また 1月銘柄は権利確定後の配当金支払いが4月頃になるため 年度始めのキャッシュフローとしても役立ちます。株価変動リスクに注意しながら 2025年の好スタートを切るためにも ぜひ今のうちからチェックリストに入れておきましょう。
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