はじめに
FIRE(経済的自立と早期退職)をして3年近く。筆者自身は「FIREして本当に良かった」と実感しています。
とはいえ、FIRE生活にも光と影がありました。
この記事では、経験者として5つのメリットと3つの落とし穴をリアルに紹介します。 FIRE(Financial Independence, Retire Early)とは、「経済的自立と早期退職」を意味する言葉。
毎日会社に縛られず、自由な生活を送る――そんなFIRE生活に憧れますよね。
でも実際にFIREを経験した筆者としては、良いことばかりではなかったのも事実。
本記事では、FIRE経験者の視点から「本当に幸せなのか?」という問いに対し、5つのメリットと3つの落とし穴を正直に紹介します。
これからFIREを目指す方や迷っている方の判断材料になれば幸いです。
FIRE生活のメリット5選|幸せを感じたポイントとは?
① 働かなくていい毎日が手に入る
もう出社の義務も上司の顔色もうかがわなくていい。
自分の裁量で一日をデザインできることは、想像以上の解放感です。
毎朝アラームをかけずに自然に目覚め、ゆっくり朝食をとってから、その日の予定を自分で決めるという生活はまさに自由の象徴です。
特に「嫌なことを無理にやらなくていい」という安心感が、日々の幸福度に直結しています。
生活全体が自分のペースで動くようになり、気分や体調に合わせて行動できるのも、大きな魅力の一つです。

基本的に毎朝7時半に起きていますが、どうしても眠い時はちょっと寝坊するのも幸せ。日曜の夜に訪れるブルーな時間(いわゆる「サザエさん症候群」)もありません。
② お金ではなく「時間」が主役になる
会社員時代は仕事が忙しく、「お金はあるけど、時間がない」という状態でした。
FIRE後は、「固定収入(給与)はなくなったけど、時間はたっぷりある」に変わりました。
読書、運動、旅行など、自分にとって意味のある活動に時間を使えることで、人生の充実感が大きく増します。
また仕事の制約がないため、自分の価値観に沿った勉強や新たな挑戦も多く時間を割く時間が取れます。
ぼくは、海外旅行で困らないように英会話の勉強と、株取引のスイングトレードに挑戦し始めました。
どちらもまだ勉強中ですが、徐々に上達している実感があり、充実しています。
やりたいことを自分のペースで着実にこなすことで、毎日に達成感があり、時間の価値が劇的に変わりました。

会社員時代は、日中時間を拘束されて「会社に自分の時間を切り売り」している感覚でした。今はすべての時間が「家族や自分のもの」という感覚です。
③ ストレスが激減する
人間関係・納期・評価…こうしたビジネスのストレスから解放されると、心が穏やかになります。
会社員時代は「明日の会議イヤだな。」「あのタスクの締め切り間に合うかな。」など、四六時中、仕事のことがどこか頭の中にあって、ストレスを抱えていました。
それらのプレッシャーから解き放たれることで、気持ちのゆとりが生まれ、呼吸が深くなって体調が以前より良くなったと実感しています。
結果的に、夫婦関係や家族との時間もより大切にでき、おかげさまで周囲との関係もとても良好です。

会社員時代は、家に帰ってからも仕事のことが頭から離れなかったなぁ。。。上司に怒られた翌日から海外旅行に出発して、旅行先で楽しめなかったこともあった(笑)
④本当に付き合いたい人間関係だけを選べる
ぼくはハッキリ言って、人間関係が苦手です。
会社の飲み会に行っても疲れるし、何なら普段の雑談も相手によっては気を遣ってしまいます。
周りからは、「いつも明るくて、誰とでも上手くやれる性格」と思われています。
おそらく、そう振舞っているのでしょう(笑)
FIRE後はもちろん仕事上のしがらみや義理の付き合いは一切不要になりました。
無理に合わせたり、空気を読んだりといった無意識のストレスから解放され、人間関係が心地よいものへと変わっていきます。

関わる人数は減ったけど、気の合う人だけが自然と繋がり続けている状態です。もともと人に気を遣う性格なので、今は無理に人と接することがなくなって、人間関係がとっても楽チンです♪
⑤平日を独占できる贅沢
会社員時代は土日や祝日にしか旅行やレジャーに行けなかったため、どこへ行っても人混みや行列に悩まされました。
でもFIRE後は、旅行・映画館・レストランなど、平日に行けるので混雑とは無縁です。
落ち着いた雰囲気の中で、ゆったりと楽しめるようになりました。
さらに料金面でもメリットが大きく、旅行やホテルは平日割引でお得になることも多いです。
病院や役所などの手続きもスムーズに済ませられます。
待ち時間がほとんどなく、時間の節約になるのも隠れたメリット。
FIRE前は「自由な時間がある=家でのんびりできる」くらいに考えていましたが、実際には「平日の社会を自由に使える」という特権の方が、生活の質を大きく高めてくれました。

土日の混雑を避けて、夫婦で平日に安い価格でゆっくり温泉旅行に行く。これが最高の贅沢だと実感しています!
FIREのデメリット|FIRE後に気づいた3つの落とし穴
① 孤独感が想像以上
会社を辞めてしばらくは開放感がありますが、 社会との接点が少なくなり、人とのつながりが希薄になっていく現実があります。
特に一人で過ごす時間が長くなると、社会から取り残されたような感覚に悩むことも出てきます。
日々の生活に「目的」や「対話」がないと想像以上に孤独感はあり、意識的に人との関係性を保つ工夫が必要です。
例えば、ボランティアや地域のサークル活動に参加したり、習い事をしたり。
孤独が苦手な人は、FIRE生活の事前シミュレーションをしておくと良いですね。

もともと僕は人間関係がそんなに得意ではないので、おそらくまだ孤独感を重く感じていない方だと思います。人によっては、かなり悩まれる問題になりそうです。
② お金の不安はゼロにはならない
FIRE前は「資産1億あれば大丈夫」と思っていても、 いざその生活が始まると、将来の医療費・物価上昇・家族の変化など、不確実性への不安がじわじわと湧いてきます。
収入がない中で資産を取り崩す生活には、想像以上の心理的プレッシャーがかかります。
資産状況や支出管理に常に目を配る必要があり、「使えば減る」という現実を日々意識することになります。
これが過剰になると、無理に消費を控えるようになり、「人生を楽しむ」ということができなくなってしまいます。
実際、一時期の僕はそうなっていました。
その後、「年間支出予定」と「収入予定(配当金等)」を計算して、数字で「見える化」してみました。
年間でいくらまで使っても生活に支障がないか判るようになり、お金の悩みがほとんどなくなりました。

資産がいくらあっても、お金の不安は完全には消えません(笑)。しかし、人生計画を立てることで、その不安は大きく減らすこともできます。
③モチベーション維持が難しい
働かなくても生活できると、何のために起きて、何のために行動するのかが曖昧になります。
習慣化や目標設定が苦手な人には、想像以上に「暇」がつらいかもしれません。
会社員時代は、「今週も一週間終わった!」「会議でのプレゼンやり切った!」など日々のタスクがあるので、それをやり終えた時の達成感もありました。
FIRE後にそんな張り合いを失ってしまうと、無気力感や焦燥感を感じることも正直あります。
(僕は25年間も立ち止まらず会社勤めしてきたので、余計に強く感じたように思います)
これには、「自分で目標を立てる」というのが効果的だと思います。
目標はなんでもいいです。「投資で○○円稼ぐ!」「勉強して資格を取る!」「料理ができるようになる!」
些細なことでも、目標を達成できたらうれしいですよね!

趣味もあるといいですよね。僕は毎年海外旅行に行くことを目標に、株のスイングトレードもやっています。勉強することがいっぱいあり、順調に資産を増やすこともできています。おかげで暇に思うことはなく、日々充実しています。
まめたろうのFIRE体験談
まめたろう自身はFIREして3年近くが経ちますが、「本当にFIREしてよかった」と今でも感じています。
中にはFIRE後に再び会社勤めに戻る人もいると聞きますが、私にはその願望がまったく湧きません(笑)
確かに会社員時代は「やりがい」や「人との交流」といった前向きな面もありました。
ただそれ以上に、「人間関係のストレス」や「仕事のプレッシャー」に悩まされていたのも事実です。
そういった束縛から解放された今の暮らしは、私にとって非常に自然で快適なものです。
もともと夫婦での外出や旅行が楽しみだったので、今はそれを平日に気兼ねなくできることが何よりの贅沢。
会社勤め時代は旅行に行くにも、有給を何日も繋げて「申し訳ない」気持ちになったものです。
年収は会社員時代のようにはいきませんが、長年積み上げてきた高配当株などの資産で、旅行などの余暇にお金を使っても、十分に安定した生活が送れています。
FIREする前と後では、私の人生はまったく違うものに変わりました。
ただし、FIREしてどう感じるかは人によると思います。
一度会社を辞めてしまったら、元に戻ることは難しいのが現実です。
FIREしたときのメリットとデメリットをしっかり考え、収入や支出も計算してみるなどして、計画性をもってFIREすることをおすすめします。
一度きりしかいない人生です。悔いのない生き方をしましょう!
まとめ|「自由」を持て余さない覚悟が必要
FIREは決して万能な解決策ではありません。
確かに自由でストレスの少ない生活は手に入りますが、それを本当の幸せに変えるには、日々の過ごし方に意識を向ける必要があります。
大切なのは、「自分で選んだ人生をどう楽しむか」。
社会とのつながりや新しい目標を自ら築くことで、FIRE後の人生はさらに充実していきます。
FIREはゴールではなく、新たなスタートです。
その自由を自分らしく使いこなせたとき、あなたにとっての「本当の幸せ」が見えてくることを願っています!
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