はじめに
こんにちわ!まめたろうです。
今回は、化学メーカーの中でも安定感と将来性を兼ね備えた【ダイセル(4202)】を取り上げます。
地味ながらも着実に成長を重ね、配当の安心感もある銘柄。
環境対応や新素材にも注力しており、長期投資家にとって見逃せない存在です!
事業内容と特徴
ダイセルは、木材や綿などに含まれる天然成分「セルロース」を化学的に加工して素材を生み出すセルロース化学を基盤とした化学メーカーで、化成品・樹脂・フィルム・火薬など幅広い製品を展開しています。
特に、自動車の安全装置に欠かせないエアバッグ用インフレーター(ガス発生装置)は世界シェア上位を誇り、収益の柱となっています。また、タバコのフィルター素材に使われるセルロースアセテートは国内トップシェアを維持。さらに火薬や特殊化学品でもニッチトップを確保しており、安定した需要があります。加えて、医薬品・化粧品・農薬などに使われる素材を供給するライフサイエンス事業にも注力しており、人々の健康や生活に直結する分野で存在感を強めています。
全や暮らしを支える製品群が多く、景気に左右されにくいのが安心感につながりますね。専門性が高く、ニッチトップの強みも発揮されている期待の企業です!
業績動向
直近の決算では、為替や原材料コストの影響を受けつつも、高付加価値製品の販売拡大とコスト改善努力により利益は底堅く推移。エアバッグ関連や医療分野が特に好調で、事業ポートフォリオの分散効果が見られます。中期的には、環境対応やライフサイエンス領域での成長も期待できます。
- 今期売上予測:6兆円(前年比 +2.3%)
- 今期営業利益予測:5,400億円(前年比 -11.5%)
- ROE:13.77%
- 営業利益率:10.4%
- 自己資本比率:44.2%
売上高は年々キレイに右肩上がり!ROEも高く「効率よく稼ぐ力」があることを示しています!営業利益率も高いですね!
株価情報
直近では2024年5月につけた高値1,640円から、今年4月のトランプ関税ショックで安値1,057.5円まで35.5%下げて、現在は株価回復基調にあります。
- 時価総額:3,648億円
- PER(予):6.7倍
- PBR(実):1.00倍
自社株買いにも積極的で、市場で流通する株数が減ることにより、EP(1株当たり純利益)が近年急上昇しています。つまり、株価上昇の期待が高いってことなんです!
株主還元と配当
- 配当利回り(予):4.39%
- 配当性向:33.1%
- 連続増配年数:4年
- 連続非減配年数:4年
- 株主還元方針:累進配当を基本に、安定配当を重視。業績に応じて増配を検討しつつ、自己株式取得も柔軟に活用
コロナ禍時期(2020~2022年頃)も大きく減配することなく、長期間にわたって安定した配当をされていますね。配当性向からもまだ配当余力がありそうで、今後も安定配当が期待できます!
魅力の観点
- 配当利回り4%前後で安定感がある!
- 累進配当方針を掲げ、株主還元に前向き!
- 自社株買いに積極的で、近年のEPSは急上昇!
- 割安なPER水準で下値不安が小さい!
リスクの観点
- 原材料価格や為替の影響を受けやすい
- 主力の自動車業界の景気動向に左右される
景気敏感株ですが、多少のリスクを背負っても余りある魅力がある銘柄だと思います!
まとめ
ダイセルは、派手さはないものの「安定配当」「割安感」「世界トップシェア」の三拍子がそろった銘柄です。
エアバッグ用インフレーターやセルロースアセテートといった強みのある事業を持ち、生活や産業を支える“なくてはならない存在”として安定性が際立ちます。
株価は割安水準にあり、配当も着実に見込めるため、中長期投資に向いた堅実株の代表格。
安定性と成長性を兼ね備えた一社として、今後も注目しておきたい銘柄です!