はじめに
秋田銀行(8343)は、地方銀行の中でも安定した経営基盤と高配当を誇る存在です。
直近決算では収益力の改善が鮮明になり、配当予想も増配を発表。
地銀株の中でも注目度の高い一社として投資妙味が増してきています。
秋田銀行のイチ推しポイント
- 【高配当】 予想配当利回りは4%超えで安定感抜群
- 【業績好調】 貸出金・資金運用収益の増加で利益が拡大
- 【割安】 同業地銀と比べてもPER・PBRが低く、相対的に割安感が際立つ


事業内容と特徴
秋田県を中心に展開する地方銀行で、個人預金・法人融資を軸に、リースやコンサル業務も手掛けています。
住宅ローンや中小企業向け融資に強みを持ち、地域のインフラを支える存在です。
近年は再生可能エネルギー関連融資にも積極的で、地域密着と成長分野の両輪で収益を伸ばしています。

地域との結びつきが強く、安定した預金基盤を背景に堅実な経営を続ける姿勢は、投資先としての安心感があります!
業績動向
2026年3月期第1四半期決算では、経常収益は160億72百万円(前年同期比+24.8%)、経常利益は30億71百万円(同+30.0%)と大幅増収増益を達成。
貸出金の増加や有価証券収益の伸びが寄与し、純利益も23億88百万円と41.5%の増加。
自己資本比率は4.5%に改善。不良債権比率も前年同期の2.71%から2.57%へ低下。
過去に備えていた貸倒れのための準備金を取り崩したり、
焦げ付きそうだった融資が回収できたことで、利益にプラス要因として働きました。
- 今期売上予測:52,214百万円(前年比 +22.2%)
- 今期経常利益予測:98億円(前年比 +7.4%)
- ROE:3.45%
- 自己資本比率:4.5%

貸出金が増えて貸し出しでの収益が伸びたうえ、有価証券の運用益も利益に貢献しました。その結果、業績の改善がはっきりと表れており、投資家にとって安心できる決算内容になっています!

株価情報
株価は2024年の横ばい局面を抜け、2025年に入ってから上昇トレンドへ。夏場には3,700円台まで伸長。直近は増配観測を背景に勢いある値動きが目立ちます。今の流れを見ると「まだ伸びそうだな」と感じさせる展開です。
- 時価総額:638億円
- PER(予):9.6倍
- PBR(実):0.38倍
- MIX係数:3.65

割安さに加えて株価は上昇基調にあり、今後の株価伸びしろにも期待できる展開ですね!
株主還元と配当
秋田銀行は累進配当方針を掲げ、株主への安定的かつ持続的な還元を重視しています。今期は年間150円と大幅な増配を打ち出しており、配当利回りは4%台半ばに達します。利益成長にあわせて配当を引き上げる姿勢は、長期的な投資安心感につながります。
【自分で配当推移グラフ画像を挿入】
- 配当利回り(予):4.26%
- 配当性向:29.0%
- 連続増配年数:2年
- 連続非減配年数:4年
- 株主還元方針:累進配当方針を採用し、安定配当を基本に業績の拡大に応じて増配を行う方針を明示。減配を避けつつ、配当性向を一定水準で維持し、内部留保とのバランスを取りながら財務健全性を確保。

累進配当を明確に掲げ、減配を避けながら安定配当と増配を両立する姿勢は、投資家に長期的な安心感を与えてくれます。
魅力の観点
- 【業績】 貸出金増加と資金運用収益で利益拡大
- 【財務】 不良債権比率が改善し健全性が向上
- 【収益改善】 有価証券収益の増加で利益源が多様化
- 【割安】 指標面の割安さから、中長期的な株価上昇余地を期待できる
- 【配当】 4%超の利回りに加え増配予想で安心感
- 【株主還元】 累進配当方針で中長期の安心感を提供
- 【政策金利】 将来の利上げに向けた業績向上への期待
地域の安定基盤に加えて利益成長の着実さ、そして明確な株主還元方針を踏まえると、長期的に安心して保有できる地銀株と評価できます。
リスクの観点
- 【地域依存】 秋田県を中心とした地域経済に依存し、人口減少や産業構造の変化が長期的な収益性に影響する可能性
- 【市場環境】 金融市場の急変動によって有価証券の評価損が発生し、収益を圧迫するリスク
- 【競争】 地銀再編や都市銀行・ネット銀行との競争激化で、貸出金利や手数料収入が下押しされる可能性
一方で、地域密着の基盤や財務改善の進展を考慮すれば、長期的な投資妙味は依然として大きく残されているといえます。

まとめ
秋田銀行(8343)は、高配当と安定した経営基盤を兼ね備えつつ、直近決算で収益力の改善も確認された銘柄です。
地域経済の成長とともに歩む姿勢に加え、累進配当を軸とした株主還元の強化も進んでいます。
不良債権比率の低下や財務改善の流れも安心材料で、長期保有に適した「安定株×成長期待」の両面を備えた存在といえるでしょう。
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